車汚れの種類と特徴を知ろう
この記事では、洗車初心者から上級者まで役立つ「汚れの種類」と「ケミカル選択」のポイントを詳しく解説します。
洗車は愛車を美しく保つための基本ですが、汚れの種類によって適切なケミカルを選ばないと、効果が半減したり、逆にボディを傷つけてしまうことがあります。出来るだけ詳しく実践的な情報を提供するので、ぜひ最後までチェックしてください!
1. 洗車で出会う主な汚れの種類
洗車を始める前に、まず愛車に付着する汚れの種類を知ることが重要です。汚れには特性があり、それぞれ対処法が異なります。
以下に代表的な汚れを挙げてみました。
砂埃や土汚れ
日常的なドライブで最もよく見られる汚れです。風や道路から舞い上がった細かい粒子がボディに付着します。水洗いだけでも落ちることが多いですが、放置すると擦り傷の原因に。
虫の死骸
夏場や高速道路走行後にフロントバンパーやミラーに付くことが多いです。酸性の成分を含むため、早めに除去しないと塗装を傷める可能性があります。
ピッチ・タール
アスファルトや工事現場近くで付着する黒い粘着性の汚れです。水や普通のカーシャンプーでは落ちにくい性質を持ちます。
鉄粉
ブレーキダストや鉄工所・線路近くの金属粒子が原因。触るとザラザラした感触があり、放置すると錆の原因になります。
水垢・ウォータースポット
雨水や洗車後の水滴が乾燥して残る白い跡。カルシウムやミネラルが原因で、頑固なものは酸性ケミカルでなければ落ちません。
花粉汚れ
花粉の時期になると付く黄色い粉の様な物。水分を含むとペクチンと呼ばれる成分を分泌し、ベタベタと粘性が出ます。この時期だけは定期的な洗車で花粉を放置しない様にする以外ありません。
これらの汚れを放置すると、見た目だけでなく塗装やコーティングにもダメージを与えます。次に、それぞれの汚れに適したケミカル選びを見ていきましょう。
2. 汚れの種類別!最適なケミカル選択のポイント
洗車で使うケミカルは、汚れの性質に合わせて選ぶことが大切です。ここでは、汚れの種類ごとに効果的なケミカルと使い方を紹介します。
砂埃や土汚れ:中性カーシャンプー
日常的な砂埃や土汚れには、中性タイプのカーシャンプーが最適です。塗装やコーティングを傷めず、泡立ちが良いものを選ぶと効率的に汚れを浮かせられます。
使い方のコツ: 強い水圧で予洗いした後、スポンジなどで優しく洗う。
虫の死骸:アルカリ性クリーナー
虫の死骸は酸性なので、アルカリ性のクリーナーで中和して落とします。ただし、強すぎるものはコーティングを剥がす恐れがあるため注意が必要です。
使い方のコツ: 汚れにスプレーして数分放置し、柔らかいマイクロファイバークロスで優しく拭き取る。
ピッチ・タール:専用リムーバー
ピッチやタールは粘着性が高く、専用の溶剤系ケミカルがおすすめです。揮発性が高いので、素早く作業しましょう。アルカリ性クリーナーでも代用は出来ます。
使い方のコツ: 少量を布に取り、優しく擦る。終わったら水で洗い流す。
鉄粉:鉄粉除去剤・粘土クリーナー
鉄粉は化学反応で溶かして落とす鉄粉除去剤が効果的。スプレーすると紫色に変色し、汚れが落ちるのが目に見えて分かります。粘土クリーナーは頑固な鉄粉も手早く落ちますが、小傷が付きやすいので後の工程でポリッシャーにて磨き作業する方のみにおすすめ。
使い方のコツ: ボディにスプレーし、5分ほど放置後、洗い流す。それを紫に反応しなくなるまで繰り返します。
水垢・ウォータースポット:酸性クリーナー
頑固な水垢には酸性のケミカルが有効ですが、使い方を誤ると塗装を傷めるので慎重に。
使い方のコツ: 小範囲でテストしてから使用し、すぐに違う濡れたタオルで拭きます。
ガラス面には絶対使わないでね!酸焼けと言う現象でガラスが白く変色します!
油汚れ:アルカリ性クリーナー
油汚れには脱脂効果のあるケミカルが有効。ガラス面なら油膜取り剤が有効。
使い方のコツ: しっかりすすぎを行う。
花粉汚れ
花粉汚れが蓄積されない様に定期的な洗車が一番効果的です。花粉汚れの原因であるペクチンは、熱に弱いという特性を持っているので、もし花粉汚れでのシミが出来た場合は50~80℃程度の熱湯をかけてあげると、簡単にシミを除去することが可能です。
夏場のボディの表面温度は50℃以上になるので、夏場まで放置していれば自然と消えます。
3. ケミカル選びで失敗しないための注意点
洗車ケミカルは強力なものほど効果的ですが、使い方を間違えると逆効果になることも。以下のポイントを守って、安全かつ効果的に使いましょう。
- 塗装やコーティングの状態を確認
コーティング車に酸性やアルカリ性の強いケミカルを使うと、コーティングが剥がれる恐れがあります。説明書をよく確認し、目立ちにくい場所でテストしてから使用しましょう。 - 使用量と放置時間を守る
多すぎるケミカルや長時間の放置はシミや変色の原因に。説明書をよく読み、指示通りに使いましょう。 - 拭き残しや流し残しに気を付ける
ケミカルの成分がボディに残留してしまうと塗装に変色などをおこします。隙間などは特に多めに洗い流しましょう。
4. 洗車を効率化するケミカルの組み合わせ術
複数の汚れが混在する場合、どの順番でケミカルを使うかも重要です。
効率的な洗車の手順を紹介します。
- アルカリ性クリーナー:虫の死骸などの頑固な汚れに吹きかけておき、次の工程で取れやすくしておく。
- 予洗い: 強い水圧で砂埃や軽い汚れを落とす。
- 全体洗浄: 中性シャンプーで全体を洗う。
- 鉄粉除去: 鉄粉除去剤でザラつきを解消。
- ピッチ・タール除去: 専用リムーバーで粘着汚れを処理。
- 水垢落とし:酸性クリーナーを使いボディ全面の水垢を除去。
- 仕上げ: 簡易コーディング剤などで仕上げる。
この順番なら、汚れを段階的に落としつつ、ボディへの負担を最小限に抑えられます。
5. まとめ:汚れの種類に合わせたケミカル選択で愛車をピカピカに
洗車はただ水をかけるだけでは終わりません。汚れの種類を見極め、適切なケミカルを選ぶことで、効率的かつ安全に愛車を美しく保てます。砂埃には中性シャンプー、虫の死骸にはアルカリ性クリーナー、鉄粉には鉄粉除去剤、水垢には酸性クリーナーなど、状況に応じた選択をする事でボディへのダメージを大幅に減らすことができます。
ぜひこの記事を参考に、自分に合ったケミカルを見つけて、洗車を楽しんでください。次回のドライブがもっと気持ちよくなるはずです!
